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レストラン カンテサンス de シロガネーゼ 新進気鋭の岸田シェフ登場

Aicon2007ri_1白金台の一本入った素晴らしい場所にある、話題のフレンチレストラン「レストラン カンテサンス(restaurant Quintessence)」に伺う。32歳という若き岸田周三シェフは、2000年フランスに渡り、「ジャルダン・デ・サンス」「アストランス」を経て、グラナダグループの「カンテサンス」の料理長に就任した。カンテサンスはお任せのコース1本のみ15750円。13・14皿といったとこか。同じ日であっても違う料理が出る事もあるみたい。はじめウェイティングスペースで、何も書いていない「メニュー」を渡される。

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 シャンパーニュは「アンリオ キュヴェ・デ・アンシャンテルール(Henriot Cuvee Des Enchanteleurs)」。大好きなシャンパーニュを見つけて迷わずチョイスする。ヴィンテージの割に泡立ちが少ないものの、アンシャンテルールらしいカフェオレ、黒砂糖の香りがゆっくりと広がる。

 まずは「原木椎茸とセップのビスケット」。シェフの代表的な1皿。口に含むと椎茸とセップのイメージがパッと広がる。ビスケットといっても見た目の印象より、食感も風味も非常になめらかで、シャンパーニュと抜群な相性を見せる。
 続く「山羊乳のヴァヴァロワ」、岸田シャフのスペシャリテのこの1皿にはうなる。荒塩が柔らかい山羊乳にアクセントを与え、さらにふりかけられたオリーブ油が全体の味わいの骨格をまとめあげる。ユリネとナッツのアクセントも素晴らしい。この味わいの何ともいえないバランス感覚がスペシャリテの所以だろうか。

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 さすがのスペシャリテ。もともと山羊乳チーズ好きなんだが、アレンジしてこんなにバランスの良さを感じた一品はない。フランスを思い出させたこの味わい、ワイン好き・フレンチ好きには外せない。セップのビスケットとこのババロアが続いた所で既に岸田シェフのセンスを感じて、ワクワクした理想の「コース始まり」となる。素晴らしいフレンチレストランは、最初の1~2皿で客の心に訴えかけてくるものである。

 そして「人参のスープ」。たかが人参のスープと思ったら大間違い、このスープを口にしてこの日の晩餐の楽しさを確信する。口に含むと人参のエキスが広がり始め、やがてその姿が頭の中に大きくイメージとして広がっていく感じだろうか。人参を煮込んで裏ごしし、それでまた煮込んでいくという丁寧な作業。ほんの一口二口といった量であるが脱帽のスープだった。

 「フォワグラのタルト ビーツ風味」。非常に洗練されて綺麗な1皿。フォワグラの旨みが十分に表現されている。「帆立貝と蕎麦の実」。帆立貝の表面にカリリと火を入れつつ、中はジューシー。表面にふられた蕎麦の実がアクセントになり、実にうまく帆立貝の「海の甘さ」を引き出してくる。ブルターニュ地方から連想した一皿という。

 さらに「アンディーブ」、まさに表面を焦がしたアンディーブがダイナミックに供される。薄く切られた唐墨がアクセントになっている。「青首鴨のロースト 黒トリュフ」、青首鴨は熊本から仕入れたものという。火は十分に入っているのだが身はジューシー。鴨肉の旨みを十分に引き出すために、肉に負担をかけないように低温で3時間ほどローストしている。

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 店内はブラウン系で統一され、家具類もしっかりしていて、シックで大人の雰囲気。セラー位置も個室の取り方も上手く配置されている。スタッフはまだ若々しい感じだけど、とても優しいサービスで居心地が良い。個性的な吉田ソムリエはいろいろと気配りをしながら、各テーブルに的確なサービスをしてくれる。
 ただ、ワイン自体はやや若いものが多いので、もう少し品揃えが広がるとワイン好きも嬉しいかもしれない。岸田シェフの理解したフランス料理という、「プロデュイ(素材)」「キュイソン(火入れ)」「アセゾネ(味付け)」を様々な形で楽しめる。予想を大きく超えた「楽しさ」を味わえた一夜であった。

 追記: その後、「カンテサンス」は2008東京ミシュランで三つ星を獲得して以来、維持している。なお店内写真撮影は本記事当時には禁止されていなかったので掲載している。

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久兵衛の寿司を、ニューオータニ東京店で

20100509kyubelivarot.gifまた今回も出張ついでにサラッと、久兵衛の寿司を銀座ではなく、ニューオータニ東京店で味わう。ちなみに、タワーとメインにそれぞれ同規模の店舗がある。
 前者は暖簾をくぐって左側がカウンター、後者は右側がカウンターとの違いはあるものの、ほぼ同じ作り。ホテル店ということで宿泊客ばかりかと思いきやそうでもなく、なじみらしい客も少なくない。香水の匂いのきつい女性を連れた同伴も多く情緒はない。昼間の場合でも酒を飲みつつ「夜並み」の客も少なくない。

 まず刺身から。厚みのあるかんぱちは脂がのってあり、なかなか。ヒラメ・トロは普通。少しあぶったミルガイ、和えたアジ、大ぶりの初ガツオを日本酒とともに頂く。
 握りに移行して、ヒラメ、アジ、コハダ。コハダは少々がっかり、ややしめすぎだろうか。煮蛤は重量感のある一品。良かったのはアナゴ。塩とタレの2種類、しかも熱々を握ってもらうと自然と笑みが出る。江戸前特有の口の中でとろける「泡雪」のようなアナゴは、九州人にはやや柔らかすぎたりもするのだが、久兵衛のそれはボリューム感を残しつつ、口の中でシャリと混ざり合い秀逸。
 それからアワビ。これも煮アワビと生の2種類を食べ比べ。シットリ、コリコリとそれぞれボリューム感たっぷり。
 ウニ、中トロ、海老、赤貝、最後に鉄火巻で締めて、つまみで玉を頂く。玉は甘すぎずバランスが取れていて、最後に頂くには最高だった。

 シャリのはらけ具合、シャリとネタのバランス・・云々を言う前に、上質のネタで酒が進む店。ネタ重視の「博多寿司」に慣れている九州人には分かりやすい寿司といえるかもしれない。

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