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パリで頂く握り寿司、「HANAWA」

0712hana1_2Aicon2007ri_1予想通り妻の「米粒要求」が来た。どんなにワインやフレンチが好きでも、異国の地ではやはり日本食が恋しくなる。今フランスは目下寿司ブーム、という事で今宵は「レストラン花輪」で握りを頂くことにした。
 「花輪」とは、20年ほど前からパリで和食を提供し続けてきた名店「KINUGAWA」の支店になる。衣川は2005年のミシュランではエスポワールも獲得している。2007年4月にオープンしたばかり。周辺環境と建物構造の関係で、工事はかなり大変な作業だったらしい。「花輪」のオープンを楽しみにしていたオーナーは、残念ながらオープン直前に亡くなられた。

Aicon2007mi行き交う人もおしゃれでファッション関係者も多い「モンテーニュ大通り」の、シャネルから入ったすぐにある。入口は赤黒で斬新なエキゾティックな雰囲気。フランスの某大女優や、アレジがゴクミとよく訪れるお寿司屋さん「HANAWA」。中はモダンなインテリアに照明、奥行があってかなり広々としてる。中庭なども綺麗で明るい。中国人などが経営するなんちゃって日本食屋がたくさんある中、本物の和食屋さんも立派に存在しているのに感謝。

 寿司カウンターは2階の端にあり、カウンター内には日本人スタッフのみがいる。料理長はパリに来る前は京都「たん熊」で修行していたという。スタッフには厳しく、客には優しい接客態度を見ていると、フランスにいることを忘れそうだ。
0712hana2 地中海のマグロ、ヨーロッパ近海の白身などを柔らかいシャリで握る。舌に懐かしい味が蘇ってくる。20年近くパリの日本人に愛されてきたのが分かる柔らかい味わいだ。
 ウニの軍艦巻きはパリパリの海苔の風味と食感が懐かしい。煮物はアナゴではなくウナギだが、煮詰めとともにおいしく頂く。
 日本の握りと比べろと言われれば、もちろんマグロの酸味が足りない、白身にクセがある、シャリは柔らかすぎべたつく、酢が足りない、口の中ではらけないなどという感想になってしまうが、それは野暮というものだろう。

 接待のフランス人、箸を自由に扱うフランス人親子、コーラで寿司を食べるカップルなど、思い思いに寿司や和食を楽しんでいる。和食がいかにフランスに浸透してパリジャンに愛されているかを強く感じた。20年以上もフランスで日本食文化を伝え続けてきた「衣川」に敬意を表したい。
 また逆に、フランスで頂ける和食のレベルを前提に、「東京の和食」を評価すれば、東京ミシュランのように甘い評価になり、たくさんの星付き店が誕生するのも分かる気がする。「東京は世界に誇る美食の都」というミシュランの評価は、半分は東京ミシュランを売らんがためのリップサービスとしても、半分は本音ではないだろうか。

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