奈良「法隆寺」、日本初の世界文化遺産
京都、新緑美しい爽やかな日。朝食後いつものように静かな俵屋の部屋で、新聞を広げていた主人がこう言った。「見てこれ、平城遷都1300年祭マスコットキャラクタだって(笑)」
あーあの個性的なキャラね・・奈良平城遷都。そうね・・せっかくだから、今から聖徳太子に会いに、斑鳩の里に行ってみない?!と、またもや思い立つ。そして、いきなりの奈良行きを強行決行。
主人をけしかけて車で向かったのはいいけど、1時間半の道のりは予想より遠く感じたわ。京都とは違って、歴史的建物があちこち雑然と点在する感じで、残念だけど観光的環境はあまりよくない。目的地「法隆寺」の周りは看板や商店がゴチャゴチャして、ここが本当に世界遺産がある町なのか疑った程情緒はないわ。
しかし法隆寺に入った途端一変。広くて静かで美しい!一歩入るとなんと素晴らしい世界遺産。建ってから1400年という時間は計り知れず、建築や仏教美術に詳しくなくとも、その良さをズッシリ感じ取れる。これが飛鳥時代!案内の方に色々細かいことをお聞きしながら中を散策する事にするわ。
聖徳太子が607年に建てたと言われる、世界最古の木造建築がこの「法隆寺」。1993年、日本初の世界遺産となったわ。
中門を入って左手に有名な五重塔、そして右に金堂、正面を大講堂に優雅なツインタワーだわ。人気もまばらな、素晴らしき飛鳥建築の中に静かに立って、周りぐるーっと眺める幸せ。こうやって太子くんもここに立ったかしら?
東大門くぐりずっと先、瞑想部屋らしき八角円堂「夢殿」をこえて、更に奥の静かな別棟へ行く。水辺に浮かぶ蓮の花が印象的な宮殿。聖徳太子がお母様のために建てたという「中宮寺」があるわ。そしてここにも国宝、何とモナリザやスフィンクスと並ぶ世界三大微笑の一つ「菩薩半跏思惟像」がある。教科書でも見たその若く神秘的なお釈迦様の姿は、女性顔負けにとってもお美しい。
そして、百済観音像堂などがある近代的な大宝蔵院では、想像以上の素晴らしい仏像や貴重な美術品を沢山見ることが出来るの。ここまで来た甲斐があったわ~と時を忘れて眺めていた。時代時代で文化の特徴がちがっていて、飛鳥時代の物はシャープでオシャレ、エキゾチックな感じが特に気に入ったわ。
そうこうするうちに時間も押して来たというので、後ろ髪ひかれつつ法隆寺を後に。どうせなら欲張って世界遺産をもう一つ、「奈良の大仏が見たいわー」とそちらに回ってもらう事にする。最近あったドラマの影響でデートスポットに輪をかけて、観光客が増えているらしい「東大寺」。案の定混雑した中での大仏様拝見となったわ。
緑広がる奈良公園には沢山の家族連れがピクニック状態、車も渋滞。やっと東大寺南大門に入って、まずは「春日大社の神の使いとされる」鹿、そして鹿、見渡す限り鹿・・。目が合うと、餌が貰えると勘違いして駆けてくるから怖い。鹿の糞があちこち大量に散乱していて不衛生、歩き辛い。ちょっと来たことを後悔しながら大仏殿に。確かに豪華な造りだが、人が多くてゆっくりとはいかないし、復路もまた大変。丸顔の大仏様に会えたのは嬉しいけど、私的には登山のように過酷な場所だったわ。
さぁ、早く静かな京都に戻って、俵屋で美味しいお料理を頂かなくては・・・そう運転手さんを急かして奈良の短い旅は終わった。
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