福岡フレンチ「ジョルジュ・マルソー」「レストラン 花の木」 初夏のメニュー(1)

九州の夏は暑く湿度も高い。そんなフレンチにはつらい風土の中、福岡のフレンチレストランも様々な工夫を凝らしたプレートを提供してくれる。そこで、まずは「レストラン 花の木」と「ジョルジュ・マルソー」をピックアップ。2008初夏のメニューを頂いた。
なんと言っても暮れゆく大濠公園の景色。湖畔の色合いの変化が暑さを和らげてくれる中、黒木ソムリエの優雅なサービスで頂く「レストラン 花の木」。日常を忘れ、そして暑さを忘れ、フレンチを頂くには最適だ。
椅子が古く固いためやや座り心地が悪い。スパンコールが籐の背もたれに引っかかる・・と妻がつぶやくが、サッと別の椅子を持って来てくれる。そんな気配りも素晴らしい。
寺田シェフと黒木ソムリエが修行したフランス・ボルドーの2つ星「コルディアンバージュ」も使っているという食器ブランドはなんと日本製。器が二重になっていて何とも不思議な存在感を醸し出す。テーブルにガラスの層が美しく映える。上の器をはずすと、中にはファワグラという演出だ。
全体的に、シェフがフランスから帰国した直後の「切れ味や鋭さ」はなくなった感もするが、万人に受け入れやすい安定感のある味わいになったとも言える。相変わらず色々と練られた企画で、夏色に美しいプレートの数々。妻もご機嫌なディナーだったようだ。
東京ミシュラン一つ星シェフを呼んでのフェアーなど、嬉しいタイアップ企画も少なくない「ジョルジュ・マルソー」。だが、やはりここでは小西シェフの料理を味わいたい。
しっかりと時間をかけて取ったことがわかるコンソメは、舌の上でエキスがスーと広がる。丁寧な仕事ぶりが訴えかけるように伝わる。
北海道のウニ・帆立・ヴァンデ産のホワイトアスパラガスなど・・、盛りだくさんな旬の野菜を、2種類のソースでやんわりとまとめあげている。素材の旨みを生かしつつ、華やかさもあり、フレンチらしさの出た贅沢な前菜。
蓋を取ると蕎麦の香りがテーブルを包む。スープを口に含むと帆立の風味、やや苦味の感じられる味わいは、ヒモでスープを取ったという。柔らかい蕎麦掻をかきわけると、中にはフォワグラ。ファワグラの脂の乗った旨み、蕎麦の香りとモチモチ感、帆立の旨みが立体的に渾然一体となる、小西シェフの独創的な一皿だった。
素材の力をベースに、繊細で丁寧な職人技が感じられる初夏のジョルジュマルソーを堪能した。
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