エノテーカ・ピンキオーリ フィレンツェ本店、そして「巨大ワインセラー」に魅せられる
さて前回の高額「ワインコース6」に続き、「エノテーカ・ピンキオーリ・フィレンツェ」の話。吉村順之介ソムリエの案内でワクワクしながら地下に足(酔って千鳥足)を踏み込むと、ひんやりとした冷気と湿気に包まれる・・本物(天然)だ。いい匂いのカビ、まさに「ああ、ワインが嬉しいだろうなぁ・・」という空気が広がっている。
そしてまず目に飛び込んでくるのは、大量に積み上げられたペトリュスなど吟醸ワインの木箱の山々!それが永遠に続くかのように奥まで見える。何たる幸せな空間・・ワイン好きには垂涎の景色だ。
さらに進むと迷路のような道が次々と現れてくる。一つ一つのボトルにワイン名、年代を書いた札が丁寧に付けられているのはさすが。縮小したワインラベルを貼りつけたボトルもあり、とても綺麗で分かりやすい。数え切れない本数の、ワイン全てに分かりやすく目印を付ける、その途方もない努力に感嘆する。

そして様々なストーリーを持ったワイン。例えば「ロマネコンティ(Romanée-Conti) NO,1」。ロマネコンティが誕生した、最初の、その1本なのだ!!世界に何本存在するか分からず当然非売品とのこと。「触っただけでご利益というものよ♪」と妻。
そして絵柄が書かれる前の「1800年代のムートン」、「1920年代のペトリュス」などなど・・まさに博物館。「エノテーカ・ピンキオーリ・フィレンツェ」の地下セラーは、ワインが幸せに生活し、ボトルが開けられるその日を待っている城、そんな雰囲気のとっても素晴らしいセラーだった。妻は「ここに住んでもいい」とため息をついていた(笑)
さてさて料理に戻ろう。10種類近くが出てくるデギュスタシオンメニューを注文した。そのプレートはカラフルで絵画のようにデザインされている。フランスとは違ったイタリアらしいビビットでポップな色彩。楽しい趣向だったのは、スモーク塩やハワイ塩など7種類の珍しい塩と、本場のスペシャルな3種類のオリーブオイルの中から組み合わせてチョイスし、その場で温めたパンに乗せて頂く物。
例えばリコッタチーズを包んだタリアテッレは見た目にも美しい一皿。濃厚なんだが、まぶされたモッツァレラチーズが優しさを、ケイパーが酸味を表現しており、バランスよい仕上がり。赤ワインとのマリアージュが素晴らしい。デザートは、チョコのねずみがアイスの迷路を通って、チーズに辿り着くという可愛いプレート。アートにあふれたフィレンツェならではの楽しさだ。
東京のエノテーカ・ピンキオーリは、どちらかというとインパクトの少ない控えめな味わいの印象だったが、ここフィレンツェ本店は「素材の濃厚なインパクト」。味付け(塩・オリーブ)もこってりだが、素材自体の強さも特徴だ。単純なイタリアンでもないが、フレンチでもない。しかしフランスワインとは抜群のハーモニーを奏でる。イタリアワインよりフランスワインが好きだというオーナーの思いが表現されているプレートだった。帰りにはオーナー自らサインをして、「ポデーレ ポッジオ・スカレッティ ピアントナイア 2000年」を妻にとプレゼントして下さった。
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