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「レストラン 花の木」から見る大濠公園の春の夜

millefeuille.gif中国の十大風景名勝の一つである杭州の「西湖」、TVで美しい西湖の様子を見るにつけ「あれ?あれ?」と思う。良く見慣れた景色にそっくりだから。そう、福岡市の誇る水の公園「大濠公園」にそっくり!というか大濠公園がそっくりなんだけどね(笑) 小さい時から慣れ親しんだ庭のようなこの公園が、まさか西湖を模して作られていたなんて知らなかったわ。
0903hana1 というわけで行きたくなったのは、大濠公園内のボートハウス2階にある「レストラン 花の木」。今回は
モンローの個室ではなく湖側の個室。西湖チックな美しい夜景を見つつ、美味しいフレンチを頂く事にするわ。

livarot.gifいつもの美しい3種のアミューズからスタートして3品目は、エスカルゴのブルギニオンを再構成した1品。香りはガーリックバターのエスカルゴ風味。ところがラビオリの中にじっくり煮込んで細かく砕いた豚足が、エスカルゴとともに隠れている。エスカルゴの苦味の後に残る風味はまさに豚足で、それが微妙な味わいを醸しだして素晴らしい前菜になっている。

 鯛のビカタ風。牛蒡を摩り下ろしてふっくらしたソースに仕上げるとともに、トリュフ風味がまとまりを与える。シャンパーニュから既に赤ワインに移っていたので、黒木ソムリエが厨房にアドバイスして提案してもらったプレート。
 牛蒡ソースは、牛肉にあわせた味わいは経験したことがあったが、魚に合わせてきたプレートは初めて頂いた。とても繊細だがまさに牛蒡の土っぽい根菜特有の風味が、赤ワインと魚をおもしろいように繋いでくれる。これもまた寺田シェフのアイデアあふれる素晴らしい1品だった。

 そして鴨。胸肉を低温で4時間かけてじっくり火を入れている。鴨の皮部分、そして肉部分の微妙な歯応えがなんとも言えない。しっかり焦げ目の入ったアンディーブ、様々な野菜を取り込んだ春キャベツという付け合せが、見た目の美しさとともに味わいのバランスをとる。
 ソースは2種類。マンゴーを煮込んで凝縮したもの、そしてピスタチオ風味のものだ。凝縮されたマンゴーは甘くふくよかな酸味を表現し、絶妙な歯応えの鴨胸肉の旨みを押し広げてくれた。

0903hana2 本日一番だったこの鴨のプレートは、実はフランスから「アンジェリス」、「オーゾンヌ」、「ボー・セジュール・ベコ」を招いたフェアーの際に、シェフが考案したメニューという。華やかなデザートもそうだ。
 その際にふるまわれた「ボー・セジュール・ベコ 2000年」を、今回は特別に出してもらった。メルローが80%を越えるそのアタックはとても優しい。しかし綺麗な酸味とともにゆっくり1歩1歩広がるボリューム感は心地よく、タンニンはほとんど感じられない位だ。
 ワインメニューからお気に入りのワインや珍しいワインを自分でチョイスするのも楽しいが、シェフの料理を知り尽くしたソムリエから料理にベストフィットのワインを勧められるのもまた楽しい。ここ「花の木」ではそんな楽しさを味わうことができる。

 まだまだ夜は肌寒い桜の季節、大濠公園を散歩するにはまだ早い。素晴らしかったディナーの余韻に浸りながら、穏やかな春の夜の大濠公園を後にした。

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