日航「レ・セレブリテ」で、秋美食の始まりを祝う

秋到来とともにワインとともにフレンチを心から楽しめる季節が到来する。ホテル日航福岡の「レ・セレブリテ」を訪問して、早速秋のメニュー「Degustation ~automne~」を堪能した。デギュスタシオンは少量の前菜を多皿楽しめる、レ・セレブリテの新しいコースだ。
まずは「クリュッグ」で乾杯。18年前の貴重な「クリュッグ・オリジナルグラス」で頂く。
「玄海 黒鮑と生ウニのコンソメジュレ フヌイユのクリームとオシェトラキャビア」。定番ではあるが濃厚なコンソメジュレがクリュッグと相性がいい。加唐島の海塩でひきしめておりアクセント。
「ヴァンデ産フォワグラのポワレ タルトオニオン仕立て」。的確に火を入れられたフォワグラポワレ自体も美味なのだが、下に敷かれたしっとりとしたオニオン、上に乗せられた揚げられたオニオンの触感のコントラストが口の中で楽しい。それにカリンビネガー風味の甘酸っぱいソースがマッチしていて、とても完成度の高い前菜だった。
「甘鯛と蕪のリゾット」。少量なのが嬉しい、コースの流れの中でも一つのアクセントになる前菜だ。カリッと火が入った鱗、はんなりとした蕪、それをリゾットにからめながら頂く。サルデニア産オリーブオイルとカラスミをアクセントに持ってくるところにセンスを感じる。
「軽く燻した本マグロ大トロにベルガモットの香るサラダを添えて」。桜のチップでいぶしたマグロというサプライズの前菜。ガラスの上蓋を開けるとフワーと香りが広がる。
シャンパーニュもなくなったところでグラスの白ワインをお願いする。「こんなのはどうですか」と原部ソムリエが勧めてくれたのは、シャトーメルシャンの「新鶴シャルドネ」。福島県新鶴村で育てられたシャルドネだ。もちろんブルゴーニュのシャルドネと比較すればとても適わないし、このワインだけを飲みたいとは思わない。しかし桜のチップでいぶされたスモーキーな大トロに、独特のハスキーとでもいうべき香り、独特のフレッシュな後味がピッタリだった。
上質な素材の特徴と旨みを軽やかに引き出しつつ、触感や香り・風味、温度も意識された完成度の高い4品の前菜たち。螺旋階段をのぼるように気持ちを盛り上げてくれた。そしてメインの魚、肉はぐっと重みをそなえてフィナーレを迎えていく。
「舌平目のポーピエット 古処鶏のクネルとクルミのアクセント ヴァン・ジョーヌ風味のソースで」。4品食べた後のソースとしては若干重いかなとは思うが上品なクラッシクな味わい。丁寧な仕上げを感じた。
日航福岡は今年開業20周年を迎えており、「1989Vintage ワインフェア」も設けている。そのメニューの中から本日は「シャトーラトゥール1989年」をチョイスする。ブドウの美しいエッセンスだけを搾り取ったかのような高貴な味わい。時間が経つにつれややバランスを崩したがそれでも最後まで堪能できた。
「クロワゼ種 仔鴨のロースト」目の前で取り分けてくれる。 秋トリュフときのこ類のつけあわせが香りよくいただけた。野生のコルベールと家禽鴨を掛け合わせたクロワゼ鴨は、野趣っぽいコルベールよりも、とてもソフトで繊細な肉質が初秋のメインにぴったりだった。
ワインとともに様々な食材を楽しめたディナーだった。前菜の流れにみられるセンス、ワインとのハーモニーもフレンチの一つの楽しさ。こういうコースが福岡でも増えるのは嬉しい。今年の秋を感じる第一弾として満足できた。
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