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サンジェルマンの蕎麦屋「円」でスノッブなランチ

0910en1livarot.gif前回に続き、サン・ジェルマン・デ・プレ特集第2弾。散策途中のランチはサンブノワ通り(Rue st Benoit)にある、話題のお蕎麦屋さん「円(YEN)」へ行く。サンジェルマン大通り(Boulevard Saint-Germain)に出て、左に曲がるとすぐに「カフェ・ドゥ・マゴ(Cafe Les Deax Magots)があるという良い立地だ。ビストロに挟まれて一見「禅」風シンプルな店構え、外からガラス越しに蕎麦打ちスペースが見える。

 1・2階と木を生かした日本のカフェスタイル風ですっきり小奇麗な店内。テーブルには蕎麦蒸篭がいくつかオブジェの様に重ね置かれて日本風情を演出している。大半はオシェレなパリ市民で埋まっていて、地元で愛されている事が伺える。
 実はここ、日本の服飾ブランド「
オンワード樫山」の経営だが、10年程前パリで開業するにあたり、わざわざ蕎麦修行に松本へ職人を出したという。最近では「吉兆」出身の料理人も入れて蕎麦以外の日本料理も格段に充実したと評判だ。

 さすがは人気と言うだけあって満席。サービスはのんびり?で注文取りも遅いが(フランス式ではある)、日本人と仏人の女性スタッフのサービスはまずまず的確で好印象だ。日本人といっても皆フランス語が流暢なので、フランス人客も安心してやりとりしている。

0910en2 ランチタイムの定食(38€)には刺身・天ぷら・イクラなどが詰まったお弁当に加え、蕎麦は温蕎麦と冷蕎麦(盛り)を選択できる。厳しく言えば、盛り蕎麦は表面のみずみずしさがない、蕎麦粉の香りにも乏しくやや鈍重な印象でキレはない。
 まぁしかし、それなりにコシもあって海外で食べる蕎麦としては十分な味わいだろう。食後には漆風の赤い器や雰囲気のある器で、蕎麦湯が供されるのも嬉しい。
 他におつまみメニューも充実していて、帆立貝柱やインゲン梅肉和え(10€)、雲丹湯葉のジュレ添え(15€)、マグロのぬた和え(15€)などなど。純粋な和食の味わいではないが、フランスの和食としては心地よい酸味のインパクトが、ワインにも合わせやすいし、フランス人にも分かりやすいだろう。

0910yen3 ワインリストは、シャンパーニュ・白・赤とある。赤にはラトゥールやマルゴーなどもリストアップされていて値付けはやや高め。注文したのは酸味の強い味わいにあわせて白ワインからオリビエ・ルフレーヴ(OLIVIER LEFLAIVE)のピュリニー・モンラッシェ シャン・ガン(PULIGNYMONTRACHET 1ER CRU CHAMP GAIN)130€。

 日本の江戸前蕎麦屋と比較するのは野暮だが、海外で食べる「ジャパニーズ・ソウルフード」のレベルとしては十分。一昔前のフランスにはこのレベルはあり得なかった。刺身なども「日本料理 花輪」より美味しいかなと思う。
 パリジャン・パリジェンヌ達が思い思いにワイン片手に箸を操り蕎麦をすする雰囲気はなかなかのものだ。かなりの人気なので、予約か空き具合を確認して訪問したい。

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