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福岡「ジョルジュ・マルソー」で楽しむ京都丹波の鹿ジビエ

livarot.gifクリスマス時期を迎えるとフレンチレストランの華やかさが増す。暮れゆく師走のフレンチを、今年も大手門にある「ジョルジュ・マルソー(Georges Marceau)」で楽しむ事にした。
 平日思い立って「お勧めのジビエと、あとは今日のメニューからお勧めを聞きながら決めたい」といきなり予約。数日前から予約を入れておかないと、食材などの準備が行き届かないレストランが福岡にはまだ少なくないが、「
ジョルジュ・マルソー」や「レストランひらまつ博多」「レストラン花の木」のレベルは、きちんと波のないプレートを用意してくるので安心だ。

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 アミューズはガーリックがきいた「長崎産の牡蠣(温製)」。前菜は「唐津産の伊勢エビのサラダ」、さっと火を入れただけの伊勢海老の身は透き通るような色合いだ。すっかりお馴染みの「宮崎水牛モッツァレラ」も柔らかい触感風味が楽しい。そして「気仙沼の牡蠣」。カブの中にはリコッタチーズ、伊勢エビのミソなどを和えたもの。それにオマールの軽いソースが敷かれている。様々に混じり合った食感と風味が、気仙沼のインパクトある牡蠣の海の味わいをまとめている。
 先日パリで牡蠣の食べ比べをしてきた影響から敢えてお願いしたこの前菜。アミューズの「長崎産」とこの「気仙沼産」との違いを味わえて楽しかった。またきちんとフレンチに昇化したプレートで満足だった。

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 丁寧に作られた深みのあるコンソメに贅沢にトリュフが浮かんでいる「トリュフのコンソメスープ」の後は、いよいよ本日のメインであるジビエ「京都丹波の鹿」。この日届いた鹿は「縦にバッサリ半身というびっくりな姿(スタッフ談)」で届いたらしい。それを手際よくササッと裁くのはさすが豪快な小西晃治シェフ。
 「もう少し熟成させたかったんですが」と言うものの、定番のポワヴラードソースがフレッシュな肉質を昇華させている。ジューシーな血の色合いだが、口に入れると程良い火入れ。とても柔らかく旨みにあふれた鹿肉は、良く市場に出回っている蝦夷鹿より上品な肉質だ。添えられたリンゴのピューレの甘酸っぱさも、鹿ジビエの肉質を引き立ててくれた。

 これに合わせた赤ワインはサンテミリオンの「シャトー・パヴィ(Chateau Pavie)1990」、熟成感にあふれ上品でスパイシーな香りはポワブラードソースとハーモニーを奏でてくれる。余韻は深くはないがスマートな広がりがあり、繊細な香りがいつまでも立ち上がる。
 こちらのワインは古酒系が今ひとつに感じる事もあったが、このシャトー・パヴィは抜群だった。「レストランひらまつ」から移ってきた西ソムリエが工夫して仕入れているようだ。ワインリストも「お客様との会話の機会になれば」と日本語の入ったリストに加え、フランス語だけのリストも用意するなど見えない所でも工夫し、ボルドー1級のグランヴァンも6万円前後に抑えるなど頑張っている。

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 最近はチーズも多種類で美味しい品揃えになった。その中から羊乳のセミハード「オッソ・イラティ」や妻の好きなシェーブル「サントモール・ブラン」をチョイスする。デザートは残していたシャンパーニュで楽しむ。デザートはクリスマス用のキュートなプレート。新女性パティシエのセンスが光っており妻も及第点を出していた。

 「料理は素材が命」と誰しもが口にするが、それを実行するのは簡単ではない。ここ「ジョルジュ・マルソー」は上質の素材(常に各地の新鮮な鮮魚、時期によってはジビエなど)を用意しており、福岡九州では間違いなく素材のレベルが高い。
 チャレンジ精神旺盛な小西シェフらしく、時々「これは和食?」「イタリアン?」という事もなくはないが、本日はこちらの気持ち・希望に合致した満足いく師走のフレンチを楽しめた。ちなみに、クリスマスの3日間は2回転にしてまだ若干予約が入るらしいので、若い恋人達はクリスマスに向けてうまく利用してもらいたい。

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