レストランひらまつ de 新年のフレンチと美酒

「レストラン ひらまつ 博多」で、年明け早々の寒い日、美味しい料理とワインを味わう事になった。まず新年の乾杯は「ルイ・ロデレール・クリスタル(Louis Roederer Cristal)」で華やかに。
前菜2皿目は「軽く燻製をかけたフォアグラ トリュフ風味のウフ・コック」。卵の殻に入ったウフコック、トリュフ風味をまとわせたそのネットリと濃厚な半熟卵が、ソースのようにフォワグラに絡みあっていく様は、とても完成度が高い一品だった。
燻製がかかっていてそれ自体おいしいファワグラだけを頂いたり、ウフコックをソースのように絡ませたりと変化をつけながら楽しむ。
ガルニチュール(付け合せ)の「シャンピニヨンとクレソンのサラダ」は逆にとてもサッパリしていて、もちろん口直しにもなるし、逆にウフコックの濃厚さをより引き立ててもくれる。
大好きなボノー・デュ・マルトレイの「コルトン・シャルルマーニュ(Corton Charlemagne) 2006」。若いが、その硬質で澄んだミネラル、美しい酸味、柔らかく高貴な旨みは十分に感じられる。2年前に訪問したあのコルトンの緩やかな丘陵を吹き抜ける風を感じつつ、濃厚なトリュフ風味のウフコック・フォワグラと絡み合うような相性をみせてくれた。
「特選佐賀牛ロースのグリエ」。フレンチで牛にはあまり喜びを感じないのだが、このプレートは良かった。
上質のグリエ肉は的確なキュイソンで素直に美味しい。それだけではない。セップ茸のコンフィーのねっとりと柔らかい触感と、更にもう一段とろけるような蕪の触感が味わいを印象付け、牛のまわりに優しさをまとわせたような食後感。そんな優しい味わいの奥にある、赤ワインをまとった牛肉の存在感。そして繊細でいて官能的なセップの香りに、ポワブラードや蕪の香り。とても計算されている。
合わせてくれたのは、「シャトー・ピション・ロングヴィル(Château Pichon Longueville) 2000」、しかも数時間前からダブルデキャンタージュされていた。ポイヤックらしいそのスパイシー香りは、ポワブラード風味の赤ワインソースと、まだ強いながらもキレイで素性の良さそうなタンニンと果実味は、上質な肉質の余韻とそれぞれ調和した。
素材とソース、主素材と付け合せ、そして料理とワイン。それぞれの掛け算で立体的に別次元の味に昇華させるというフレンチの醍醐味が、十二分に楽しめるプレートとワインだった。
デザートは、ひらまつスペシャリテの「ガトーショコラ ひらまつ風」。妻にはバレンタインを前に嬉しいチョイスだったようだ。他にも色々と華やかな小菓子に合わせた食後酒「パシュラン・デュ・ヴィク・ビル(pacherenc du vic bilh brumaire alain brumont) 2005」を頂いた。
「ひらまつ」は、4月に金沢に「ジャルダン・ポール・ボキューズ」を出店するほか、福岡では2011年春に開業する新博多駅前ビル(アミュプラザ博多)に、「ブラッスリーポールボキューズ博多」を出店する予定。それ以外にも、福岡ではまだ色々な展開が見られそうだ。
不況不況というが、既に中国経済は上向きつつあり、今年は上海万博、そして来年には九州新幹線開業と、アジアに最も近く九州のヘソである福岡には微風が吹きつつある。この「微風」を先回りしてキャッチし「追い風」にしていくのはどのレストランやホテルだろうか・・・2010年、2011年はそういう視点でも注目していきたい。
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