アイランド シャングリ・ラ 香港「夏宮」、華やか穏やかなる飲茶デート
この日は香港島の中心部、金鐘(アドミラルティ)に向かう。中環同様に超高層ビルが多い金融街であり、官庁街・高級住宅地でもある。そのメインとされる大型ショッピングセンター「パシフィック・プレイスは(Pacific Place)」には、ブランドショップを始めとしイギリス「レン・クロフォード」、日本経営はではなくなった「西武」「そごう」、数々のレストランなどが入っている。

その他周辺には「香港公園」や「コンラッド・ホテル」「マリオット・ホテル」などあるが、今回の目的は少し小高い場所まで上がって行った所にある「アイランド シャングリ・ラ ホテル 香港(Island Shangri-la Hong Kong)」だ。お向かいには「英国総領事館」があり、眼下にはビクトリアピークやビクトリア湾の美しい景色が広がっていて、リゾートっぽい雰囲気も感じる。
56階建てで500以上の客室(39階から上)をも有するこの5ツ星ホテルは、世界のベストホテルの常連でもある。日本の「シャングリ・ラ ホテル 東京」同様どこもかしこもキラキラで、ホテル内には計769ものシャンデリアがあるという(各部屋にシャンデリアがあり)。ロビーに入るとまずハッとするのがエキゾチックな甘いアロマの香り・・・この演出はかなり効く。イギリスの影響濃い造りの中にもアジアンテイストが融合した、いかにも歴史を感じさせる「美しき香港」的なホテル。

なるほど風水好きな「香港メディア王」が所有するだけあって重厚豪奢な雰囲気だ。欧米人に加えて中国からの観光客も多いのは「中国の要人が使うホテル」だからなのかな・・中国人を乗せた大型バスが次々と横付けしていた。吹き抜けに明るい陽射し降り注ぐ中、豪華に垂れ下がるいくつものシャンデリアに妻は「キラキラゴージャスね~」なんてうっとりしている。
ロビーラウンジからエスカレーターで下りた5階、すぐ前にあるのが目的の広東料理の名店「夏宮(Summer Palace)」。ミシュラン香港1ツ星を獲得している。金色と赤をベースにした昔ながらの中華らしい華やかなダイニングが広がる。壁にはズラッと、山水画などの美術品が惜し気もなく飾られている。

日本語のメニューも置いてあった、とりあえずは「脆皮叉焼餐包(Baked barbecued pork buns)」から。もさもさサクサクした皮が独特、甘くジューシーでお菓子のような味わい。これは妻のお気に入りだ。
さて、好みの点心をチョイスしていこう。まずは基本の「水晶蝦餃子」(Steamed fresh shrimp dumplings)。プリッとした海老が口の中で存在感を見せながら迫ってくる。更に「帯子蝦焼売(Steamed pork dumplings with scallops)」、帆立貝をまるまる使った迫力のシュウマイもなかなかの味わい。4個ついてきて68香港ドル、日本円で680円だから(歴史的円高)かなりのお徳感がある。
良かったのは蝦入りの「頂湖上素腸粉(Warmed riced roll)」75香港ドル。米を原材料にした、出来立ての皮で巻いて作る香港式の点心は、ツヤツヤした白色が食欲をそそる。ほのかに透き通り中の海老が見える。プリンととろけるような食感とともに、喉を越えていくと中華らしさを醸し出す。添えられた出汁をかけて食べるとまた違う風味が広がる。私はとても気に入った。
そうそう、以前エクセルシオール2階の「怡東軒(Yee Tung Heen)」でもこれを頂いたが、比べるとこちらの「夏宮」の方が繊細で美味しく思えた。

お茶は「鉄観音」をチョイスする(48香港ドル)。日本人を見ると「ジャスミン茶」を持ってこようとするのは実話らしい(笑) かなり薄目で頂く1杯目はかすかな風味。蓋をズラしておくと追加でお湯を注いでくれる。2杯目からが香り豊かになる・・エキスが染み出てきてより美味になるのだ。控えめながらギュッとしまった香り(ダイエットに効くとか)に、穏やかな余韻が脂を流して体を清らかにしてくれるようだ。
ここで妻が待っていた「蟹肉大生翅(Braised sharks fin soup with crab meat)」、385香港ドル。身がたっぷり熱々のフカヒレスープに、風味豊かな蟹身が顔を出す。今ちょうど上海蟹が旬で、入り口にもたくさん自慢げに置かれている。
とろり濃いスープと共に身もふんだんに入っているため、かなりボリュームを感じる。連日のフカヒレに妻は「肌がギトギトつやつやね~♪」とご満悦だが、さすがに私はもういっぱいいっぱいという気分だった(笑)
フカヒレメニューはその他にも「フカヒレと蟹味噌の煮込み」「特選フカヒレ ヤングココナッツ風味」「衣笠茸と鶏肉入りフカヒレスープ」「蟹身とフカヒレ入り手羽先の詰め物」などかなり様々なバリエーションがあるようだった(調理時間もまちまち)。

最後のデザートはやっぱり「揚枝甘露」。ここ「夏宮」が考案したと言われるこのデザートは今では香港中華名物ともなっているから食べない訳にはいかない。
マンゴーの甘く風味豊かなジュースに、タピオカの柔らかい食感が絡み合う・・・ザボンの食感も存在感があって良い。「龍景軒(Lung King Heen)」のそれよりフルーツらしい濃厚さと爽やかさを感じられた。
香港のお昼時の13時半を超えると一気にテーブルに空きが出てくる。予約をしていない時はこの時間帯が狙い目かもしれない。昨晩の「龍景軒」ほどの特別感や圧倒感はないものの、穏やかで優しい味わいの「本場の飲茶」という感じだろう。期待は裏切らずに安心して食せる満足な香港ランチデートだった。
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