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今年のおせちは京都・伏見の「魚三楼」で正解

livarot.gif妻の作る「我が家のお節」料理に加えて、毎年どこからか取り寄せてもいるお節。「今回はどこにしようか」と家族で色々話すのも楽しい。2012年は、京都伏見にある1764年創業の料亭「魚三楼」のもの。昨年夏には伺い大変満足したため、お節もお願いすることにしたのだ。

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 江戸時代に讃岐出身の初代が創業して現在9代目。鳥羽伏見の戦では薩摩藩軍・台所番だったため、入り口格子には銃撃戦の弾痕跡もくっきりと残っている。伏見を代表する名料亭である(京都ミシュラン2ツ星)のと同時に歴史的名所でもあるわけだ。弾痕の残る門をくぐると風格ある落ち着いた空間が広がる。中庭を望む部屋は風情があってとても居心地が良かった。そして何より京らしい料理がとても美味しく気に入った。

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 財布の紐が緩くなっているこの時期を狙い、内容の割にかなり強気な値段設定のお節も散見される。そんな中、「魚三楼」のお節は31500円と比較的良心的。しかも綺麗に梱包されずっしりと詰まった二段重ね。一の重には17種類、二の重には16種類の料理達が整然と並んでいる。

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 一の重は、熨斗の形をしたゼラチン状の「のし梅」が新年を祝う。「鳥松風」は夏にお店で頂いた八寸にも登場していたもの。細かくほぐれていく食感が記憶を思い起こさせる。新年お約束の「伊達巻」「紅白有平かまぼこ」、そして「田作り」も丁寧な味わい。「鰆味噌幽庵漬」「サーモン小川漬」「車海老粕漬」「数の子粕漬」「海老みすず巻」などバリエーション豊かな正月らしい味わいを楽しむ。金色輝く瓶には「いくら」が、銀色の瓶には「黒豆」が入っている。「金柑なます」は口元を心地よくさっぱりさせる。

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 二の重は、筍を縁起担ぎの亀の形に包丁を入れた「亀筍」から。「松茸」「床節」「車海老」「穴子八幡巻」などが正月気分を盛り上げる。鮎の身がほろほろとほぐれていく「鮎鞍馬煮」、適度な濃厚なコクをたたえる「鰊昆布巻」などは京都らしくて嬉しい。
 面白かったのが「小豆蓮根」。蓮根の小さな穴に小豆が詰まっている。「蛤真蒸」「雲丹真蒸」で柔らかい舌触りと食材の風味を楽しむ。「たたき牛蒡」「栗」「絹さや」は正月らしい口直し。

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 日本伝統らしい正統派の盛り付け、造りも細かく衛生的できちんとしている印象が良い。もちろんお節だからやや濃い目の味付けではあるものの、京都で食した「魚三楼」の味わいをどこか思い出させる。つまり素材の味をいかしつつ、様々に細かい工夫が施されているため飽きがこない満足のお節であった。

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