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レストランひらまつ博多、穏やかに愛を語るLOVEな夜

livarot.gif日本独自の「バレンタイン」文化が存在するとは言えやはり世界的に「愛を語るイベント」には違いない・・・よって今年の「バレンタインデート」も妻が華やぐフレンチレストランが気分。バレンタインデー直前のこの日向かったのは中洲にある「レストランひらまつ 博多」(前回訪問時はこちら)。

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 1フロア1241m2ある広々とした店内はベルギー・アールヌーヴォー様式が美しく豪華な造りだ。美術に造詣の深い平松宏之シェフ(平松博利社長)らしく、そのメインダイニングにはフランスのピエール・ボンコンパン(Pierre Boncompain)氏や、広尾本店にもある18世紀の画家ジャン=ジャック・エンネル(Jean-Jacques Henner)氏の作品が惜し気もなく飾られている。その絵に囲まれたダイニングで穏やかでゆっくりとした時が刻まれていく。

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 まず選んだシャンパーニュは、妻が好きなキラキラの「ルイ・ロデレール クリスタル・ブリュット(Louis Roederer Cristal Brut) 2002年」。ゴールドの装飾の多いこのダイニングに良く映える。軽やかなイースト香にほのかな蜜の香り・・高質な旨みが緻密で存在感のある酸味とともに伸びやかに余韻にふくらむ。3種類のチーズ「パルミジャーノ」「ミモレット」「グリュイエール」を練り込んだふんわりした口あたりのグジェールとともに乾杯する。

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 今宵も水元康裕シェフのお任せメニューを頂く。まずは「北海道産 雉のクネルのポ・ト・フー仕立て」、キジのクネルと蕪が仔鳩のコンソメの中に可愛く鎮座する。上品な口当たりからやがて雉特有の風味が漂う。飲み干した後には濃厚なエキスが口の周りに残る感じで、「あぁフレンチらしい風味ね♪」と妻も機嫌よい好スタート。

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 続いて鮮やかなプレートが運ばれて来た、「色とりどりの野菜 庭園風 小イカとパルマハム添え オリーヴオイルのエミュルションソース」だ。ビーツ・黒大根・ 紅芯大根・塩トマト・・前原「久保田農園」の様々な野菜達が、まさに南仏の庭園のように盛りつけられている。かなり強めの塩気が野菜の甘みを引き出し、小イカの甘さと旨みも野菜の味わいと共鳴する。

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 小イカとパルマハムはまるで薔薇の花に、ピューレに刺したバジルは薔薇の葉のように見える。オリーブオイルと牛乳の泡、パセリのソース、オレンジのコンカッセを入れたトマトのピューレは、それを飾る花々のよう。黄・赤・オレンジ・緑・・庭園のカラフルさとともに最後まで楽しく頂けた。

 3皿目の前菜は「フォワグラのフォンダン カリフラワーの軽いカプチーノ」。なめらかなフォワグラのフォンダンの上にカリフラワーのムースが敷かれ、ランド産の黒トリュフはちょこんと乗せられている(笑) カリフラワーをブランシールする際に入れたレモン汁の酸味、フォワグラのフォンダンに加えたタバスコ。口当たりは優しいのだがほのかな酸味と刺激がかすかなアクセントになっていた。

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 「ルイ・ロデレール クリスタル」のままでも良かったが、あえて合わせてもらった白ワイングラスは「ジョルジュ・デュブッフ サン・ヴェラン キュヴェ プレステージ(Georges Duboeuf Saint Veran Cuvée Prestige) 2007年」。ボジョレーの帝王と言われているジョルジュ・デュブッフ氏はポール・ボキューズ氏と長い付き合いで「ひらまつ」でも良く紹介されている。香水のような樽香が華やか、とろりと甘露飴のような甘みが広がる。

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 ここで水元シェフが今晩一番楽しく作ったという「的鯛のブレゼ ツブ貝のリゾット添え 赤ワインソース」が登場する。綺麗な味の赤ワインソースをリゾットに絡めつつ、的鯛の身の旨みを味わう一品だ。赤ワインソースの酸味が全体を引き締める・・ビネガーを加えているのかと思ったが、赤ワインと魚のブイヨンだけで仕上げたものという。隠し味の生姜や葱も効いていて、イタリアンとフレンチ、そして和の融合したようなエキゾチックなプレートだった。

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 堂々と迫力のプレートは「シンプルに焼き上げた仔羊背肉のロースト 香り高いペリゴールソースで」。ニュージーランド産仔羊がドーンとボリュームたっぷりに運ばれてきた。網脂を巻いてポワレした後、オーブンでじっくり火を通したもの。その後40分ほど休ませ最後にまたオーブンで加熱している。網脂によって柔らかく火が入り、しっとりとした脂をまとった仔羊肉。ナイフを入れると繊細なロゼ色で美しい。

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 口に含むと仔羊のミルキーな旨みが広がる・・・まるで乳飲み仔羊のような繊細な肉感が表現されている。フォワグラも背肉に差し込まれていて贅沢。付け合せのパルメザンとコンキリエも良かった。それらをペリゴールソースとともに頂く、クラシックフレンチの真骨頂というプレートだろう。これに合せた赤ワインはボルドー・ポイヤックから、これも妻の好きな「シャトー・ラトゥール(Château Latour) 2004年」チョイスする。

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 透き通るように凝縮した果実の濃縮したアロマ。口にふくむとタンニンのザラつきをまだ感じるが、それもどこかすべらかで上品・・余韻にはカフェインのような風味が広がる。まだ当然ながら若いのであるが、骨格のある気品さをまとった安定した飲み心地は、さすが「ラ・トゥール」といったところだろう。
 南和憲支配人に早めにデキヤンタージュしてもらっていたので、仔羊とともに頂く頃には酸味が広がり味わいにも優しさを感じるようになり、繊細な仔羊肉とも調和してくれた。

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 チーズを少しだけ頂いた後はデザート、今宵はお得意の「ラム風味のババ クラシックスタイル」。これも「ひらまつ」らしくクラシックな一品だ。ラム酒にたっぷりタプタプに漬け込んだ「ババ」は、まさにラム酒を飲むような感じ。付け合わせの「キャラメリゼした紅玉」や「紅玉のソース」とともに濃厚さを楽しむ。

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 小菓子をハーブティーで頂きながら水元シェフや南支配人と歓談する頃には夜もかなり更けてくる。今宵も落ち着いた上品なサービスとともに、クラシックインテリアとクラシックフレンチ、そして大好きなワイン(愛)を楽しんだ幸せな夜となった。

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